ニコンZ6ⅡとZfを徹底比較。ZfはZ6Ⅱを凌駕するカメラなのか考察します

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2023年12月にニコンのフルサイズミラーレスカメラであるZ6Ⅱを購入しましたが、新世代の画像処理エンジンを搭載されたZfが販売されていることをつい最近知りました。(この記事を書いている1月中旬現在)

ZfがZ8譲りのAF性能と新世代の画像処理エンジンが搭載されており、Z6Ⅱの性能を上回っているとの評判であります。Zfのスペックを調べていくうちに、おぉ~これは!!という機能とう~ん・・・というものもあり正直言ってどちらの性能が上なのが分かりません。

という訳でZ6Ⅱを買った僕の判断が間違っていないことを証明するために、今回はZ6ⅡとZfを比較してどちらの性能が上なのか検討してみたいと思います。Z6ⅡとZfのどちらを購入しようか考えている人は、ぜひ参考に見てください。

目次

早速ですがZ6ⅡとZfのスペックを見ていきましょう。

Z6ⅡZf
有効画素数2450万画素2450万画素
撮像素子フルサイズフルサイズ
記録媒体CFexpressカード(TypeB)、SQDカード
SDメモリーカード、SDHCメモリーカード(UHS-Ⅱ規格に対応)
SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード(SDHC、SDXCメモリーカードはUHS-Ⅱ規格に対応)、microSDメモリーカード、microSDHCメモリーカード、microSDXCメモリーカード(UHS-Ⅰ規格に対応)
手ブレ補正ボディ内手ブレ補正、5軸ボディ内手ブレ補正、5軸
ダブルスロット
ファインダー0.5型、約369万ドット0.5型、約369万ドット
視野率約100%約100%
倍率約0.8倍約0.8倍
シャッタースピード1/8000秒~30秒1/8000秒~30秒(メインコマンドダイヤル使用時)
連続撮影(メカニカルシャッター)最高約14コマ/秒最高約14コマ/秒
フォーカスポイント273点273点
検出範囲-4.5~19EV-10~17EV
ISO感度100~51200100~64000
液晶モニター3.2型、約210万ドット、チルト式3.2型、約210万ドット、バリアングル式
Wi-Fi
Bluetooh
撮影可能枚数約340枚約380枚
寸法(幅x高さx奥行)約134×100.5×69.5mm約144x103x49mm
質量約705g約710g
価格約25万円約27万円

スペック表からの比較

上の表は主だったスペックを書き出してみました。

上の表での違いは記録媒体、ISO感度、撮影可能枚数の3つです。Z6ⅡがCFexpressカードが使え、連写時の高速書込みに優位であることがわかります。

Zfが上回っているスペックとして、ISO感度と撮影可能枚数です。ISO感度が64000なので、暗い場所での撮影でシャッタースピードを速くすることができます。また、撮影可能枚数も若干ですがZfが上回っています。一番違いが感じられるスペックとして、暗所AFがあります。検出範囲が-10EVなので、月明かりの中や暗い室内でもAF撮影が可能になっています。

これではどちらのスペックが上回っているのかわかりませんね・・。

正直言ってこのスペック表からはZ6ⅡとZfどちらの性能が高いのか判断するのは難しいかもしれません。Z6ⅡとZfの違いはスペック表に現れないところに大きな差があります。それを一つ一つ見ていきましょう。

画像処理エンジン

Z6Ⅱの画像処理エンジンは、EXPEED6を2つ搭載されています。一方のZfはZ9やZ8にも搭載されているEXPEED7です。EXPEED6とEXPEED7の違いは、動体撮影でのAFの追随性能です。

Z6Ⅱでは、AF性能がキヤノンやソニーくらべると弱いと言われていますが、ZfはZ9やZ8と同じAF性能で動体撮影に強くなっています。

AFの被写体検出

Z6ⅡのAFの被写体検出は、人か動物のみでした。カモや白鳥で撮影してみましたが、カモは低確率で白鳥にいたっては目にAFが合うことはありませんでした。

一方のZfは、人だったら目、顔、頭部、上半身を検知し、犬、猫、鳥、車、バイク、自転車、列車、飛行機の9種類の被写体を検知することができます。しかも、検知したい被写体を設定する必要がないそうです。自動的に被写体を感知して捕捉、追尾してくれます。

Z9やZ8と同じAF性能が体験できるなんて、羨ましい限りです。バージョンアップされたZ6ⅡのAFも悪くはないですが、Zfには勝てなさそうです・・・。

フリッカー撮影

Z6ⅡもZfもフリッカー撮影ができます。ただ、性能に差がついてしまっています。

Z6Ⅱは拡張高速連続撮影時にはフリッカー撮影はできませんが、Zfは拡張高速連続撮影時にもフリッカー撮影ができるのです。つまり体育館などでスポーツ撮影をした時に、その差が出てきます。フリッカー撮影をすると、Z6Ⅱは14コマ/秒の高速連続撮影ができないことになります。

バスケットボールやバレーボールなど屋内競技を撮影する人は、フリッカー撮影でも拡張高速連続撮影ができるZfが優位になります。

グリップの握りやすさ

グリップの握りやすさはZ6Ⅱの圧勝です。Z6Ⅱのグリップは深く、手の大きい男性でも小指を余すことなく握ることができます。

一方のZfはレトロなデザインでグリップが浅くなっています。デザイン性が重視されているので、そのため握りづらい形状になっています。デザイン的には富士フィルムのXT-5に似ていますね。

特に手の大きい男性の人は、店頭に出向いて一度触ってみることをオススメします。

それでは最大の悩みどころになりますZ6ⅡとZfのどちらを買うべきか?考えていきましょう。

Z6Ⅱをオススメする人

Z6Ⅱをオススメする人は、次の人です。

  • 風景、建築物、花などの動かない被写体を撮る人
  • 動きの速い被写体を撮影しない人
  • 持ちやすいカメラがいい人
  • 屋内で拡張高速連続撮影をしない人
  • 高速書込みができるCFexpressを使いたい人

バージョン1.60のZ6ⅡのAF性能は、悪くはありません。白鳥の飛び立ちなど比較的に動きの遅い被写体だとしっかりとAFが追尾します。カワセミの飛び込みなどを撮らない限り、Z6ⅡのAFでも問題ないと思います。

屋内で拡張高速連続撮影でフリッカー撮影ができないのは残念ですが、屋内で撮影しないのならそんなの問題ありません。屋外で高速連続撮影をするのならCFexpressカードやSQDカードが使えるZ6Ⅱがいいでしょう。

また、意外と重要なのがカメラの持ちやすさです。持ちづらいカメラだと、長時間の手持ち撮影が辛くなってしまいます。手持ち撮影が多い人は、グリップが握りやすいZ6Ⅱが快適な撮影ができると思います。

Zfをオススメする人

画像:ニコンダイレクト

Zfをオススメする人人は、下記の通りです。

  • Z9やZ8と同じ映像エンジン、AF性能で撮影したい人
  • 拡張高速連続撮影でフリッカー撮影をする人
  • 暗い場所でAF撮影をする人
  • カメラに持ちやすさを求めない人

Zfの最大のメリットは、Z9やZ8と同じ映像エンジンで高性能なAFを使うことができます。ポートレートや動物、野鳥の飛翔シーンなど動体撮影を主な被写体にしている人は絶対にZfをオススメします。Z6Ⅱを購入した僕としては、フラグシップ機と同じAFが使えるZfが羨ましいです。

また、暗い場所での撮影に強いのも特徴です。夜景など手持ちで撮影することがあるなら、Zfの高感度耐性の高さが武器になるでしょう。

Z6Ⅱと比べてZfが劣るのは、高速書込みが可能なCFexpressカードが使えないことと、グリップが浅いことによる持ちづらさだけではないでしょうか。

今、Z6ⅡかZfのどちらを買うべきか?と聞かれたらZfをオススメしてしまいます。何と言っても30万円を切る価格でZ9やZ8というフラグシップ機と同じAF性能が使えるのは大きな魅力です。Z6ⅡとZfの大きな違いは、AF性能と高感度耐性です。

動体撮影をしないならZ6ⅡのAFも悪くはありません。白鳥の飛翔シーンぐらいなら、難なく撮ることができます。

あと、デザイン性の違いもあります。レトロなデザインのZf。持ちやすさを求めたZ6Ⅱ。どちらが好みかは意見が分かれるところでもあると思います。

もし僕がZ6Ⅱを購入する前にZfの情報をきちんと得ることができてたなら、果たしてZ6Ⅱを購入していたか・・・。Z6Ⅱの性能に満足している気持ちと、ZfのAF性能を試してみたいという気持ちがあるのも事実であります。

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この記事を書いた人

長野県松本市在住のサラリーマンです。
松本市内を中心にカメラを持って被写体を求めて彷徨っています。
ビギカメラでは、カメラや社会・経済など気になる情報を発信していきます。

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