カメラを始めようと考えてカメラの購入を躊躇ってしまう原因の一つが、何を撮ったらいいのか分からないということがあると思います。また、カメラを購入したはいいものの、少し撮影しただけで撮るものがないと決めつけてしまう人も多いかもしれません。
カメラで撮る被写体は、屋外屋内を問わずたくさんあります。その数は目に写るもの全てと言ってもいいかもしれません。そんな訳で今回の記事は、
- カメラで撮るオススメな被写体
- 被写体別にどんなことが学べるのか
主に上記の2点について、考えていきたいと思います。
カメラで撮るオススメな被写体
カメラで撮る被写体は、主にターゲットが動かない「静物撮影」とターゲットが動く「動体撮影」に分けることができます。それぞれ見ていきたいと思います。
- 風景や建築物
- 川や滝
- 夜景
- 植物
- テーブルフォト
- 神社仏閣
- フィギュア・人形・プラモデル
- 野鳥
- 飛行機
- 電車
- 昆虫
- 人(子どもやモデルさん)
- スポーツ
- ペット
ざっと挙げただけでも「静物撮影」の被写体が8つ、「動体撮影」の被写体が7つ、合計15種類の被写体があります。ここで挙げた被写体の撮影は、遠出をする必要はありません。自宅から歩いて行ける場所でもいいですし、車で20~30分ほどで行ける場所でも構いません。
大事なのは無理なく撮ることです。綺麗な風景などは近くにないよ~・・・と言う人も多いかもしれません。でも、近所を散歩してみてください。きっと身近に気がつかなかった絶景があるはずです。
また、飛行機などは空港が無い地域に住んでいる人の方が多いでしょう。近くにないものは撮れないので、潔く諦めましょう。自分の身近な場所で撮れる被写体を探してください。
被写体別、カメラの勉強になること
それでは被写体別に、カメラのどんなことが勉強になるのか考えています。
風景や建築物
風景や建築物を撮る場合は、パンフォーカスにするのか、少しボカすのかによって写真のイメージが全然違ってきます。そのため、風景や建築物の撮影では「被写界深度」すなわち「F値」について勉強することができます。
F値を使いこなして被写界深度を自由自在に操れるようになればしめたもんでしょう。
川の流れや滝
川の流れや滝などの水の動きは「シャッタースピード」を変えることによって、変わってきます。シャッタースピードを速くすると水の飛沫をダイナミックに表現でき、逆に遅くすると滑らかな表現にすることができます。
シャッタースピードを遅くして撮影をする時は、三脚を使用してブレないように気をつけましょう。
夜景
夜景は夜に撮影するので、暗い場所での撮影になります。そのため、日中の明るい時間帯に比べて撮影難易度が高いと言えるかもしれません。
夜景は被写界深度を決める「F値」、光を感じる「ISO感度」、そして「シャッタースピード」との関連性を理解していないと上手く撮影することができません。そういう意味ではカメラの3大設定であるF値、ISO感度、シャッタースピードを勉強する最適な被写体と言えるでしょう。
植物
植物の撮影では、背景や前景を大きくボカして被写体を浮かび上がらせる表現をすることが多いです。この背景のボケ量をコントロールするのも「F値」になります。
先程の風景で出てきた「F値」ですが、ここでの「F値」は背景をボカすための設定です。F値を変えることによって背景のボケ量が変わってくるので、どれだけボカすのか腕の見せ所であります。
テーブルフォット
テーブルフォットは、主にテーブルに並べた料理やデザートなどを撮影します。テーブルフォットも料理を引き立てるためにF値をコントロールして背景をボカして撮影することが多いです。
しかし、テーブルフォットには料理を美味しく見せるための「構図」が重要になってきます。この構図が上手くできないと、美味しい料理も美味しく見せることはできません。テーブルフォットでは「構図」を一番勉強することができるでしょう。
野鳥
野鳥撮影では、「シャッタースピード」を変えることで動きを表現することができます。例えば野鳥の飛翔シーンで、羽の動きをブラすのか、それとも動きを止めるのかをシャッタースピードで決めることができます。
シャッタースピードを遅くすることで、羽ばたきしている羽の動きをブラして飛んでいるという動きを表現することができます。一方、シャッタースピードを速くすることで、羽ばたきの動きを写し止めることができます。
主に野鳥の飛翔シーンでは「シャッタースピード」を変えることで動きのあるなしを表現することができるわけです。
飛行機・電車
飛行機や電車の撮影も「シャッタースピード」の変化で動きの表現を変えることができます。
流し撮りというテクニックではシャッタースピードを遅くすることで、背景が流れるようにボカすことができます。このボケが飛行機や電車の動きを表現することになります。
流し撮りはシャッタースピードを遅く設定するので、飛行機や電車もブレてしまうことも多いです。飛行機や電車はブラさずに背景だけぼかすのは練習が必要で、かなり難易度が高い撮影と言えるでしょう。
人・スポーツ
人もスポーツも動きがあります。特にスポーツ撮影では、ターゲットになる被写体が目まぐるしく変わってしまいます。
スポーツ撮影も「シャッタースピード」を変えることで、動きを表現することができます。これは、先に出てきた野鳥の飛翔シーンとほぼ同じ原理になります。
スポーツ撮影でもう一つ鍛えられるものは、不規則に動く人を素早くフレーミングすることができるようになります。この動きが遅いと、決定的なシーンを撮り損ねることにもなってしまいます。不規則に動く被写体を素早くフレーミングして撮影することができれば、ここで挙げた飛行機や電車、野鳥の飛翔シーンも撮ることができるでしょう。
色んなものを撮ることで自分が撮りたいものが見つかる
ここで挙げた被写体はほんの一例ですが、撮りたいものがないという人は、ここで挙げた被写体を一回でもいいのでチャレンジしてみてください。そして、少しでも「楽しいかも」とか「面白いかも」と感じたら、継続して撮影してみてください。
そうすることで自分の撮りたいものが見えてくるはずです。もちろん一つの被写体に絞る必要はありません。自分が楽しい、面白いと思った被写体は長く続けられるはずです。
もしかしたら「風景」と「野鳥」などまったく違う被写体に面白みを感じるかもしれません。少しでも自分が撮りたいと思った被写体が見つかれば儲けものです。
撮影テーマとして発展させる
自分が撮りたいものが見つかって撮影を続けいくのもいいですが、その被写体をテーマとして発展させていけばもっと写真が楽しくなること間違いありません。テーマを持って撮影を続けることで、自分の写真の方向性も見えてきます。
偉そうなことを言っている僕ですが、撮影テーマはまだハッキリと決まっていません。
- 身近な野鳥
- 松本城と野鳥
- 信州スカイパーク
- 木や花
今、自分が撮影テーマにしようと考えているものは上記の4つです。
気軽に取り組めそうなのが「身近な野鳥」です。スズメやカモ、カラスなど家の近くでも取り組めるのが魅力です。どのテーマも気軽に始めることができるので、2つぐらいに絞って取り組もうと思っています。
このように撮影テーマは身近なものでも構わないと思います。自分が撮りたいものが見つかったら、ぜひ撮影テーマとして取り組むことをオススメします。
まとめ
カメラで撮るものがないと嘆いている人に向けて、カメラで撮るオススメな被写体について挙げてみました。
せっかくカメラを買ったのに数回撮影しただけで、撮るものがないと言ってカメラがタンスの肥やしになってしまうのは勿体ないです。撮るものがなくても取り敢えず何でもいいから撮ってみましょう。そうすることで、自分が撮りたいものが見えてくるはずです。
たくさんの被写体を撮ってみてそれでも撮りたいものが見つからなかったら、それは仕方ないかもしれません。でも、きっとカメラや写真の魅力に気がつくはずです。
撮るものがないと感じても、頑張って色んなものの撮影にチャレンジしてみてください。その行動があなたのカメラライフを楽しいものにしてくれることを期待しています。