カメラで写真を撮るためには、とりあえずカメラボディと交換レンズがあればシャッターを切ることはできます。しかし、シャッターは切れても画像を保存することはできません。その理由は、画像を保存する「記録メディア」が無いからです。
上の例はほんの一例ですが、カメラを始めるためにはカメラボディと交換レンズの他にも色々な道具が必要になります。必要なものには、カメラで写真を撮るためには必ず必要なものと、あった方がいいもの、そしてカメラを始めたら欲しくなるものの3つに分けられると思います。
カメラと交換レンズだけでも高額な出費になるのに、まだ必要なものがあるの?とお嘆きのそこのあなた。まさしくそうなのであります。
そこでこの記事では、カメラを始める時に「必ず必要なもの」「あった方がいいもの」「欲しくなるもの」に分けて紹介していきます。自分の撮影スタイルなどと照らし合わせて、必要なものを吟味していただければ幸いです。
カメラを始める時に必ず必要なもの
最初にカメラを始める時に必ず必要なものを4つ紹介します。
記録メディア
記録メディアは、撮影した写真を保存するのに必ず必要になります。カメラに記録メディアが入っていないと、カメラに写真を保存することができないので撮影した意味がなくなります。
記録メディアは主にCFexpressカード、XQDカード、SDカードに分けられます。どの記録メディアを使うのかは機種によって変わりますので、購入する前に必ず確認するようにしてください。
予備バッテリー
朝から晩までの長時間の撮影では付属しているバッテリー1個だと、途中でバッテリー切れになってしまう可能性があります。今はUSB給電できる機種が増えてますが、充電している間は撮影することができません。
撮影チャンスはいつやってくるか分かりません。決定的な瞬間を逃さないように、予備バッテリーを最低1個は用意して撮影に望みたいところです。
写真データを保存するもの
一眼レフカメラやミラ-レスカメラで撮影した写真はデータ量が多いです。特にRAWで撮影した写真は特にデータ量が多くなります。僕の使っているZ6Ⅱだと26MBぐらいのデータ量になり、画素数が多いほどデータ量が多くなります。
そんな画像を保存するためのHDDやSSDが必要になります。2400万画素ぐらいのカメラで撮影した写真だと、1TBもあればかなりの枚数を保存することができますが、4000万画素を超えるカメラで撮影した写真だと、データ量も多くなるので2TB以上の容量があれば安心です。
少し前でしたら画像を保存するものはHDDが主流でした。しかし、最近ではHDDより書込み速度が速くて耐久性のあるSSDの方が人気があります。しかし、大容量のSSDは高額なので、予算に合った方を選ぶようにしましょう。
ちなみに僕は、3TBのHDD2台に画像を保存しています。2台態勢だと、どちらかのHDDが壊れても安心です。
収納ボックス
カメラや交換レンズは湿度の高い場所で保管していると、カビが発生してしまいます。特にレンズのコーティングは、カビの大好物です。一度カメラやレンズにカビが発生してしまうと、自分で取り除くのはほぼ不可能です。
そんなカビの発生を防ぐためにしっかりと湿度管理をして、カメラを保管する必要があります。湿度管理が簡単なものに防湿庫があるのですが、防湿庫は高額なのもありなかなか手が出せません。
安価にカメラを保管する方法として、カメラ用の収納ボックスがあります。蓋にパッキンが付いており、普通の収納ボックスより密閉感があります。この収納ボックスに除湿剤を入れてカメラを保管するのがオススメです。
定期的に除湿剤を交換する必要がありますが、防湿庫を買うより安く済みます。収納ボックスが2500円ほどで購入することができ、除湿剤も500円以内で購入することができます。
カメラを始める時にあった方がいいもの
それでは次にカメラを始める時にあった方がいいものを挙げていきます。
液晶フィルム
液晶フィルムは、カメラの液晶モニターに貼るフィルムです。液晶フィルムを貼る目的は、液晶モニターに傷をつくのを防ぐためです。
液晶フィルムについては貼った方がいい派と、貼る必要がない派が半々ぐらいいる印象です。ちなみに僕は液晶フィルムを貼っています。その理由は、使っているとどうしても細かい傷が付いてしまうからです。液晶フィルムは安いものだと1300円ぐらいで購入することができるので、保険的な意味で貼っています。
レンズ保護フィルター
レンズ保護フィルターは、レンズを衝撃から守るために付けるフィルターです。例えばレンズを落としてしまった時に保護フィルターを付けていることで、レンズに伝わる衝撃を保護フィルターが受けてくれます。そのおかげでレンズの前玉は無傷で済みます。しかし、保護フィルターは割れてしまいますが・・・。
保護フィルターを付けることで描写力が落ちてしまうという意見もありますが、もしもの時のために付けておくことをオススメします。
レンズクリーナー
特に屋外で撮影をしていると、レンズ(保護フィルターを付けている時は、保護フィルタに)に埃や塵などが付着してしまいます。この埃などをそのままにしておくと、埃がレンズに擦れて細かい傷の原因になってしまいます。また、最悪の場合はその埃が画像に写り込んでしまうこともあります。
レンズのメンテナンス道具としてレンズを清掃するものが必要になります。手軽なものだとウエットタイプのものがあり、拭き取るだけで汚れや埃などを拭き取ることができます。
ウエットタイプのレンズクリーナーを使う時は、必ず埃やゴミをブロアーなどで吹き飛ばしましょう。埃やゴミが付着した状態で拭いてしまうと、傷の原因となってしまいます。
レンズクリーナーには他にもペンタイプのものもあり、これも簡単にレンズに付着したゴミや埃、汚れを取ることができます。
カメラバッグ
カメラやレンズは衝撃に弱いです。そのためカメラを持ち運ぶ専用のカメラバッグがあった方が安心です。カメラバッグは衝撃を吸収できるよう、厚い生地を使っています。また、カメラやレンズを仕切れるよう仕切り板みたいなのもあり、自分好みにカスタマイズすることができます。
小型化したミラ-レスカメラだと、お持ちのバッグに入れて持ち運びすることができるかもしれません。しかし、落としたり、どこがにぶつけてしまう可能性もなくはありません。普通のバッグだとカメラボディに傷が付いてしまうかもしれません。そんな状況でもカメラバッグだと安心です。
カメラを始めると欲しくなるもの
カメラを購入する前に自分が撮りたい被写体が明確になっている人は、始めから用意した方がいいものがあるよ。例えば夜景や星景を撮ると決めている人は「三脚」や「レリーズ」が必要だね。
三脚・一脚
三脚も一脚もカメラを取付けて手ブレなどを防ぐために使います。三脚はその名の通り脚が3本あり、自立させることができます。一方の一脚は脚が1本で、自立させることができません。そのため、自分でカメラを持って支える必要があります。
三脚の方が3本の脚でしっかりと自立しているので、ブレをほぼ防ぐことができますが、一脚は脚が1本なので支え方が甘いとブレてしまう可能性があります。
一般的に風景や夜景など構図をじっくりと追い込みたい時やスローシャッターで撮影をする時に三脚を使います。一方の一脚は、スポーツや野鳥など動きの速い被写体に使うことが多いです。スポーツ撮影などでは超望遠レンズを装着して撮影することが多いのですが、手持ち撮影では厳しい状況でも一脚を使用することでカメラとレンズの重さを軽減してくれる効果もあります。
レリーズ
レリーズはカメラのシャッターボタンを押さなくても、シャッターを切ることができるアイテムになります。主に三脚を使って撮影する時に使います。
シャッターを押した時に、その衝撃で僅かにブレることがあります。このことを「シャッターブレ」と言います。これは三脚を使用している時でも起こりえます。そのため、三脚使用時にシャッターを押した時のブレを防ぐために使います。言い換えると三脚を購入した時に必ず購入しなければならないものと言えるかもしれません。
PLフィルター・NDフィルター
PLフィルターは主に色を濃くしたり、反射を抑えるために使うフィルターです。一方のNDフィルターは、明るさを減光してシャッタ-スピードを遅くしたい時に使用します。
- PLフィルター・・青空の青を濃くしたい、水面のキラキラとした反射を抑えたい
- NDフィルター・・晴れた日中の撮影で川の流れを滑らかに表現したい
上記の使用シーンはほんの一例ですが、PLフィルターもNDフィルターも風景撮影や滝など水辺の撮影では欲しくなるものになると思います。
画像編集ソフト
画像編集ソフトは、撮影した画像を編集するソフトになります。デジタルカメラはRAWで撮影していると、ホワイトバランスや露出、特定の色などを編集して変えることができます。
画像編集ソフトはカメラメーカーから出しているものと、カメラメーカー以外から出ているものとに分けられます。カメラメーカーから出ているものは無料なものが多いですが、カメラメーカー以外から出ている画像編集ソフトは有料なものが多いです。
有料なもので有名なのが、Adobe社から出ているライトルームとPhotoshopです。両方使うと月額2500円ほどかかりますが、その価値は十分にあります。
カメラを始めたばかりの時は、撮影だけで手一杯で画像編集まで手が回らないかもしれませんが、撮影に慣れてくると欲しくなるものだと思われます。一度、画像編集をやるとその効果に病みつきになること間違いなしでしょう。
必要なものから少しずつ揃えていこう
ここで挙げたものを全て揃えていこうと思ったら、かなりの出費になってしまいます・・・。カメラボディと交換レンズも合わせたら、それはもう天文学的な数字になってしまうでしょう。こんなにカメラにお金を掛けられないと、カメラを始めるのを諦めてしまわないでください。
必要なものを吟味して、少しずつ揃えていってください。
カメラボディと交換レンズ、記録メディアがあればとりあえずカメラを始めることができます。画像を保存するものは、とりあえずは容量が大きいUSBでも構いません。
撮影をしていくうちに自分が必要なものが分かってきますので、それから揃えていっても遅くはありません。無理のない範囲でカメラを始めましょう。
まとめ
カメラを始めるのに必要なものやカメラを始めてから欲しくなるものについて挙げてみました。
ここで挙げたものはほんの一例です。撮影スタイルによっては、まだまだ必要なものはあると思います。重複になりますが、ここで大事なのは必要なものから揃えていけばいいということです。僕もカメラを始めてから6年ぐらいですが、少しずつ揃えていきました。
ここで挙げたアイテムは数千円から購入できるものから数万円かかるものがあります。特に三脚や一脚は耐荷重などによってピンキリです。自分の用途に合ったものを選ぶ必要があります。
カメラを始めるのにハードルが高くなるものは価格です。自分の予算に合ったものを選ぶようにしましょう。