カメラを買おうとしていざ調べてみると、色々な言葉が出てきて戸惑ったことはないでしょうか?あまりにも多くの用語が出てくるので、「カメラって難しいんだ・・」と勘違いして、せっかく始めようとしたカメラを諦めてしまったという話しも聞いたことがあります。
確かにカメラを選ぶ際には、重要なスペックがあります。しかし、それらのスペックは決して難しいものではありません。そんなお悩みを解消するために、この記事では一眼カメラを選ぶポイントについて説明していきます。また、主な被写体別にカメラを選ぶポイントについて説明していきたいと思います。
一眼カメラを選ぶポイント
それでは一眼カメラを選ぶ際に、特に意識してほしいポイントについて簡単に説明していきます。
カメラの種類
- 一眼レフカメラ・・・光学ファインダー
- ミラーレスカメラ・・・電子ビューファインダー
- コンデジ・・・レンズ一体式のデジタルカメラ
カメラを選ぶ時は、一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ、コンデジの中から選ぶことになります。
一眼レフカメラとミラーレスカメラはレンズを交換することができ、レンズを交換することで色々な被写体を撮ることができます。コンデジはレンズを交換することはできませんが、コンパクトでポケットに入れて持ち運びできる機種もあり、携帯性に優れています。
一眼レフカメラとミラーレスカメラについて詳しく知りたい方は、青字をクリックしてください。
センサーサイズ
デジタルカメラのセンサーとは、レンズから入ってきた光を電気信号に変換するものです。センサーサイズが大きいほどより多くの光を取り込めるため、画質が良くなったり高感度耐性が強くなります。
センサーサイズには大きく分けて3つあります。
- フルサイズ
- APS-C
- マイクロフォーサーズ
一番大きいのがフルサイズになり、一番小さいセンサーがマイクロフォーサーズになります。
価格もセンサーサイズが大きくなるほど高くなります。何を撮るのかによって、センサーサイズを考える必要があります。
画素数
画素数とは、画像を構成する画素(ピクセル)の数のことです。一般的に高画素になるほど、高精細な写真を撮ることができます。また、トリミング耐性が高くなりますが、高感度撮影ではノイズが発生しやすいというデメリットもあります。
一眼カメラの一般的な画素数は、2400万画素前後で高画素機になると4000万画素以上の機種が多く販売されています。
高画素機になるほど撮影データが大きくなるので、写真の保存も容量の大きいHHDやSSDが必要になります。自分の使っているパソコンのスペックやHHDの容量によって画素機を決める必要があります。
視野率
視野率とは、ファインダーで見えている画像が実際に写真として出てきた時にどれぐらいの範囲を写せるのかの目安です。
例えば視野率100%の機種だと、実際に撮影した画像もファインダーで見たとおりに写すことができます。一方、視野率95%の機種だとファインダーで見えている画像より5%広く写ってしまいます。そのため、ファインダーでは見えなかった電柱などが写りこんでしまっていることがあります。
一般的にミドルクラス以上の機種だと視野率は100%ですが、エントリークラスの機種だと視野率が95%に落ちてしまう機種がほとんどです。
シャッタースピード
エントリーモデルとミドルクラスやフラグシップ機では、高速のシャッタースピードが違ってきます。主な違いは次の通りです。
- エントリーモデル・・1/4000秒
- ミドルクラスモデル以上・・1/8000秒
ちなみに低速のシャッタースピードは、どのクラスの機種も30秒です。
より速いシャッタースピードを選べるメリットは、明るい場所でも絞りを開放して撮影できることです。絞りを開放して撮影できるということは、より背景をボカすことができるということにもなります。
ISO感度
ISO感度の上限も機種によって違ってきます。一般的にセンサ-サイズが大きくなるほど高感度に強くなります。また、高画素機より低画素機の方が高感度に強くなる傾向があります。
夜景など暗い場所での撮影が多い人は、常用ISO感度が高い機種を選ぶようにしましょう。ISO100~51200などと表示され、右側の数字が高ければ高いほど、高感度耐性に優れています。
連写性能
連写性能は、カメラが1秒間で何枚撮影することができるのかを表しています。僕の使っているZ6Ⅱでは、最高14コマ/秒で連写することができます。この場合は、1秒間で14枚撮影することができます。
一眼レフカメラはフラグシップ機が連写性能が高かったのですが、最近のミラーレスカメラだとミドルクラスの機種でも連写性能が高い機種が多くなりました。
連写性能が高いと鳥の飛翔シーンなどで、決定的な瞬間を撮れる可能性が高くなります。野鳥やスポーツ、飛行機など動く被写体を撮影する人は、連写性能が高い機種を選ぶようにしましょう。
記録メディア
連写性能が高くても書込み速度が遅ければ意味がありません。特に連写性能が高い機種は、高速で書込みができる記録メディアを使えるか確認する必要があります。
書込み速度が速い記録メディアは、CFexpressカードです。しかし、速いだけあって価格も高額になってしまうのがキツイです。Z6ⅡでもCFexpressカードが使えるのですが、128GBで約25000円もしました。
UHS-Ⅱ対応のSDカードを採用している機種が多くなりました。連写で撮影することが多い人は、記録メディアが何を使えるのか確認する必要があります。
AF性能
AF性能は、オートフォーカスの速さです。すなわちピントの合う速さと動体撮影時のピントの追随性能の高さになります。
風景などの静物撮影ではあまり気にならないかもしれませんが、動体撮影ではピントの合う速さとピントを合わせ続ける性能の高さが求められます。
一般的にAF性能はフラグシップ機が一番性能が高くなります。その分、価格も高くなってしまいますが・・・。キヤノンやニコン、ソニーなどのフラグシップ機は、100万円近い機種もありますね。僕みたいな庶民は、ミドルクラスのZ6Ⅱを買うのが精一杯でございます。
ただ、ミドルクラスの機種でも白鳥の飛翔シーンや飛行機、電車ぐらいなら十分に活躍してくれます。予算が潤沢にある人はフラグシップ機を購入するのがいいでしょう。今のミラーレスカメラはミドルクラスでもAF性能が高い機種が発売されていますので、瞳AFなどがどの被写体に対応しているのか調べてみるのもいいかもしれません。
フォーカスポイント
フォーカスポイントは、ファインダーや液晶モニターでどの範囲でピントを合わせることができるのかの目安です。
一眼レフカメラだとフォーカスポイントが中央寄りの機種が多いのですが、ミラーレスカメラは画面の90%以上の範囲でピントを合わせることができます。フォーカスポイントが多いということは、構図の自由度が高くなることを意味します。
フォーカスポイントもフラグシップ機になるほど高くなります。例を挙げるとニコンのZ6ⅡよりZ7Ⅱの方がフォーカスポイントが多くなります。
手ブレ補正
手ブレ補正は主に2種類あります。
- ボディ内手ブレ補正
- レンズに依存
ボディ内手ブレ補正はカメラボディに手ブレ補正が搭載されているので、レンズに手ブレ補正が搭載されていなくても安心して手持ち撮影ができます。
一方、手ブレ補正がレンズに依存されていると、レンズに手ブレ補正が搭載されていないと手持ち撮影でブレてしまう可能性が高くなってしまいます。三脚を使用するかシャッタースピードを速くするなどの対策が必要です。
一眼レフカメラにはボディ内手ブレ補正が搭載されている機種は少ないです。ミラーレスカメラは、機種によってボディ内手ブレ補正が搭載されていますが、搭載されていない機種もあるので、必ず購入する前に確認しましょう。
操作性
以外と重要なのが設定変更などをする時の操作性が良いかです。一眼レフカメラの老舗メーカーであるキヤノンやニコンは、操作性がいい印象です。
また、カメラボディが大きい一眼レフカメラのほうが操作性が高い機種が多いです。カメラボディが小さいミラーレスカメラは、操作ボタンをあまり付けることができないので操作性がどうしても劣ってしまいます。
操作性はメーカーによってかなり違いがあるので、必ずお店で確認することをオススメします。操作性はスペック表を見ただけでは判断できない項目ですからね。
携帯性
携帯性はカメラを持って撮影しに行こうという写欲が出るかどうか重要な項目になります。
基本的に一眼レフカメラよりミラ-レスカメラの方が携帯性が良くなります。また、センサ-サイズが小さくなるほどカメラボディやレンズが小さくなるので、携帯性が良くなります。
カメラボディが小さく作れるミラ-レスカメラでも、フルサイズになるとレンズも大きくなってしまいます。携帯性が良いかどうかはカメラボディのサイズだけではなく、レンズの大きさと重さも加味する必要があるので注意しましょう。
被写体別の一眼カメラを選ぶポイント
それでは、被写体別に一眼カメラを選ぶポイントについて見ていきましょう。
風景などの静物撮影
- 画素数・・葉などが精細に表現されるため高画素機がオススメ
- 視野率・・100%の機種。ファインダー撮影時に余計なものの写り込みを防ぐため
- 手ブレ補正・・手持ち撮影では手ブレ補正の搭載がどうなのか気にしよう
- フォーカスポイント・・フォーカスポイントが多い方が構図の自由度が高まる
夜景
- 画素数・・高感度に強い低画素機がオススメ
- センサ-サイズ・・センサーサイズが大きい方が高感度に強い機種が多い
- ISO感度・・常用ISO感度が高い方が有利
- フォーカスポイント・・フォーカスポイントが多い方が構図の自由度が高まる
- AF性能・・暗い場所でもオートフォーカスが合う機種の方がオススメ
花など
- 画素数・・花びらなど繊細に描写することができるため高画素機がオススメ
- センサーサイズ・・背景を大きくぼかしたいならフルサイズが有利
- フォーカスポイント・・フォーカスポイントが多い方が構図の自由度が高まる
- 手ブレ補正・・手持ち撮影、マクロレンズを使うなら手ブレ補正が高い機種を
野鳥、飛行機などの動体
- 画素数・・鳥の羽など繊細に写したいなら高画素機がオススメ
- センサーサイズ・・背景を大きくぼかしたいならフルサイズ
- ISO感度・・夕方など暗い場所で撮るなら高感度耐性が高い機種を
- 連写性能・・決定的な瞬間を切り取りたいなら、連写性能が高い機種を
- 記録メディア・・連写した時に書込み速度が速い記録メディアを採用している機種を
- AF性能・・いきなり現れた被写体にも素早くピントを合わせることができるAF性能が高い機種を
- フォーカスポイント・・フォーカスポイントが多い方が構図の自由度が高まる
- 手ブレ補正・・手持ちで撮影するなら、手ブレ補正が高い機種を
まとめ
一眼カメラを購入する時に選ぶべきポイントについて簡単にまとめてみました。また、被写体別にどんなスペックを重視しなければならないのかも簡単に記載してみました。
一眼カメラは、エントリークラスの機種でも10万円以上します。レンズや記録メディアなどの周辺機器を含めると20万円は必要になってきます。カメラを買ったはいいが、思ってたのと違うとなっても簡単に買い替えることはできません。予算があるならいきなりフラグシップ機を買うのも手ですが、なかなか気軽に買えるような金額ではありません。
そんな失敗できないカメラ選びの手助けをすることができれば嬉しいです。少しでもカメラに興味がある人は、カメラを始めてみませんか。