レンズ交換式カメラの売上げTOP10のうちのほとんどがミラーレスカメラが占めています。昔はレンズ交換式のカメラと言えば一眼レフカメラでした。ミラーレスカメラが出始めた当初は、一眼レフカメラに比べて欠点が目立ってしまい、まだまだ一眼レフカメラの時代が続くかと思われていました。
しかし、ミラーレスカメラの先駆的なメーカーであるSONYやオリンパス(当時の社名)から瞳AFや強力なボディ内手ブレ補正が搭載された機種が発売され徐々にそのシェアを伸ばしてきました。
そんなミラーレスカメラですが、どのような特徴があるのでしょうか?この記事では、ミラーレスカメラの仕組みと特徴について解説していきたいと思います。
ミラーレスカメラとは?
ミラーレスカメラは、一眼レフカメラと違いカメラ本体の中にミラーが無いのが特徴です。レンズを通った光は画像処理エンジンで映像に変換し、ファインダーや液晶モニターに映し出します。すなわち、ミラーレスカメラのファインダーで見えている画像は、TVと同じ映像ということになります。
このミラーレスカメラのファインダーを「電子ビューファインダー」と言います。電子ビューファインダーは映像を映しているので、露出やホワイトバランスを変えると、すぐさまその変えた設定が反映された映像を映します。すなわち、ミラーレスカメラはシャッターを切る前に出来上がってくる画像を確認することができるわけです。
一眼レフカメラだと出来上がりの画像をシャッターを切った後じゃないと確認することができません。そのため、撮ってみたら思いもよらない写真になっていたということがありますが、ミラーレスカメラはそんな失敗写真を減らすことができます。
ちなみに、カメラ本体の中にミラーが無いので「ミラーレスカメラ」と言います。
ミラーレスカメラの特徴
それではミラーレスカメラの特徴について見ていきましょう。
AFポイントが多い
ミラーレスカメラは、AFポイントが多いのが特徴です。イメージセンサーの縦横90%以上をカバーします。一眼レフカメラのAFポイントが中央寄りになっているのに対して、ミラーレスカメラは、ほぼ全域でピントを合わせることができます。すなわちミラーレスカメラは一眼レフカメラに比べて、構図の自由度が高いことを意味しています。
瞳AF
ミラーレスカメラの人気を爆発的に高めたのが、この瞳AFだと言っても過言ではないと思います。瞳AFを設定していると、人の目に自動でピントを合わせ続けてくれます。瞳AFが搭載された当初は、人の目だけにしか対応していませんでしたが、今では動物や鳥の目にも対応している機種も多く、その性能の高さが際立っています。
メーカーによって瞳AFの精度に違いがあり、キヤノンやSONYの瞳AFが評判が良いです。
連写時にカクカクした動きになる
ミラーレスカメラのファインダーは、映像を見ています。そのため連写をするとカクカクした動きになり、被写体を捉えづらいというデメリットがあります。ミラーレスカメラが出始めた頃に比べると今では大分ましになりましたが、僕はこのカクカクした動きにいまだに馴染めません。
このカクカクした動きが嫌で、一眼レフカメラを使い続ける人も多いのです。初めてミラーレスカメラを購入しようとする人で連写を多用する人は、一度お店でこのカクカクした動きを見た方がいいと思います。
センサーにゴミが付きやすい
ミラーレスカメラは、一眼レフカメラにあるミラ-がありません。そのため、レンズを外すとセンサーがそのまま見えてしまい、レンズ交換などの時にゴミが付着してしまう可能性が高くなります。
センサーにゴミが付着してしまうと、写真にゴミが写り込んでしまい作品のクオリティが下がってしまいます。ゴミを付着させない方法は、極力レンズ交換をしない。・・のが一番の対策なのですが、ミラーレスカメラはレンズ交換をすることで様々な被写体を撮ることができます。
レンズ交換をする時はセンサーを下向きにする、素早く交換することを心掛ければゴミの付着を減らすことができます。センサークリーニングが搭載されている機種だと、電源OFF時にセンサークリーニングをすることでも効果が期待できます。
一部の機種では電源をOFFにするとシャッター幕がセンサーを覆って、レンズ交換をする時にゴミが付きづらくしている機種も出てきているよ。
バッテリーの消耗が速い
ミラーレスカメラは一眼レフカメラと比べて、バッテリーの消耗が多い傾向にあります。その理由は、電子ビューファインダーが搭載されているので、ファインダー撮影時にも電気が消費されているからです。
ファインダー撮影をした後に画像を確認すると、ファインダーと液晶モニターの両方で電気を消費することになります。僕はだいたいこれを行っているのですが、6時間ぐらいでバッテリーの残量が数パーセントになってしまいます。なので、朝から夕方まで撮影ができる休日は予備バッテリーを2個用意して撮影に臨んでいます。
携帯性が良い
ミラーレスカメラの人気がある理由の一つに、携帯性が良いのが挙げられます。ミラーレスカメラはカメラボディの中にミラ-が無いので、一眼レフカメラに比べて小型軽量に作ることができます。これが携帯性の良さに繋がっています。
特にセンサ-サイズが小さいミラーレスカメラほど小型軽量にすることができます。僕もAPS-Cの一眼レフカメラからフルサイズのミラ-レスカメラに変えたのですが、大きいカメラバッグから小さいカメラバックにすることができ、携帯性の良さを実感しています。
ミラーレスカメラでも機種やレンズによっては一眼レフカメラと変わらないものもあります。特にフラグシップ機のフルサイズミラ-レスカメラと大三元レンズや超望遠レンズの組み合わせだと、かなりの大きさや重さになってしまいます。
ミラーレスカメラを選ぶ優位性
僕が考えるミラーレスカメラを選ぶ優位性を挙げていきたいと思います。
選べるメーカーが多い
今、一眼レフカメラを買おうとして選べるメーカーは、キヤノン、ニコン、ペンタックスの3社です。一方のミラーレスカメラは下記の7社から販売されています。(国産メ-カ-に限る)
- キヤノン
- ニコン
- ソニー
- 富士フィルム
- OMDS(旧オリンパス)
- パナソニック
- シグマ
多くのメ-カ-から販売されているので、自分の気にいったメーカーを選ぶことができます。
販売されている機種が多い
ミラーレスカメラは、上記の通り多くのメーカーから様々な機種がラインナップされています。フルサイズセンサー、APS-C、マイクロフォーサーズのセンサ-の中から選び放題です。
また、新機種が販売される頻度も高いので、常に最新機種から選ぶこともできます。一眼レフカメラの新機種の販売は、今では期待できない状況です。ペンタックス以外は、ミラーレスカメラの販売に重点を置いています。そのため、常に新機種が販売されて、多くの機種から選べるミラーレスカメラを選ぶ方がいいでしょう。
交換レンズのラインナップも豊富になっている
最初からミラーレスカメラの販売に積極的だった、ソニーやOMDSのレンズのラインナップは多かったです。一方のミラーレスカメラの販売に消極的だったキヤノンやニコンの交換レンズのラインナップ数は、貧弱だったと言わざるを得ませんでした。
しかし、ここ数年のキヤノンとニコンの反撃が凄まじく、レンズのラインナップ数も多くなりました。そのため、広角レンズから超望遠レンズまで多くのレンズから選べるようになりました。
反対に一眼レフカメラ用レンズの新品の販売数が少なくなった感じです。一眼レフカメラを買おうとしてレンズを物色していたのですが、使いたいレンズの新品が販売終了になっており、中古品も状態の良いものは販売されていなく、ゴミが混入しているものしか見つけることができませんでした。一眼レフカメラの交換レンズで「美品」を見つけるのは、難しいかなと感じています。
一眼レフカメラ用の交換レンズのラインナップ数も減っているのが、ミラーレスカメラをオススメする一つの理由になります。
まとめ
ミラーレスカメラの特徴とミラ-レスカメラを選ぶ優位性について説明してきました。
今ではレンズ交換式のカメラと言えば、ミラーレスカメラだと言われるまでになりました。売上TOP10のほぼ全てがミラーレスカメラが占めています。一眼レフカメラの光学ファインダーを気に入っていた一眼レフカメラ派の僕でさえ、ミラーレスカメラに乗り換えてしまいました。
その理由は、後ほど記事にするとしますが、人気のミラーレスカメラにもメリットとデメリットが存在します。特に光学ファインダーに慣れている人は、電子ビューファインダーの見え方に慣れないという人も多いです。
今レンズ交換式のカメラを買うなら絶対にミラーレスカメラをオススメしますが、その特徴を理解してから買うようにしてください。この記事が、その助けになれば嬉しいです。