撮影モードってなに?撮影モードの種類と使い方について

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一眼レフカメラやミラ-レスカメラで写真を撮る時に、必ず決めなければならないものが「撮影モード」です。撮影モードは自分が撮りたいイメージに近づけるために、その特徴をしっかりと理解しておく必要があります。

撮影モードと聞くと、「難しそうだなぁ~」と感じるかもしれませんが、覚えてしまえばそんなに難しくはありません。そこで、今回の記事はカメラの「撮影モード」について説明していきたいと思います。

トモリュウ

撮影モードを覚えると、被写界深度や背景のボケ量、動体撮影の表現など簡単に変えることができるよ。
自分の撮影スタイルを広げるためにも、しっかりと勉強しよう。

目次

撮影モードは主に、以下の5つの種類あります。

  1. 絞り優先AE
  2. シャッター優先AE
  3. マニュアル露出
  4. プログラムオート
  5. オート

 絞り優先AE

「絞り優先AE」は、絞り値(F値)は自分で設定して、シャッタ-スピードはカメラが自動で決めるモードになります。

絞り値は主に「被写界深度」や「背景のボケ量」を決める時に、設定を変えます。風景撮影でパンフォーカスにしたい時に絞り値を大きくしたり、花などの撮影で背景を大きくボカしたい時は絞り値を小さくします。この「絞り値」を自分で自由に決めることができるのが「絞り優先AE」になります。

カメラの撮影モードダイヤルは「A」か「Av」に合わせます。メーカーによって表示が違いますが、両方とも「絞り優先AE」を意味します。

絞り優先AEでシャッタ-スピードを変えたいときはどうするの?

絞り優先AEで撮影していて、シャッタ-スピードを変えたいシーンが出てくる時があります。曇りの日など薄暗い場所での手持ち撮影でシャッタ-スピードが遅くなり、手ブレがしてしまう時などです。

そんな時は、ISO感度の設定を変えることでシャッタ-スピードを変えることができます。

シャッタ-スピードを速くしたい時は、ISO感度を上げる。
シャッタ-スピードを遅くしたい時は、ISO感度を下げる。

露出を変えることでシャッタ-スピードを変えることもできますが、写真の明るさが変わってしまうのであまりオススメはしません。

被写界深度や背景のボケ量を変えたい時は、「絞り優先AE」での撮影が簡単でオススメです。

シャッター優先AE

「シャッター優先AE」は、シャッタ-スピードを自分で設定して絞り値をカメラが決めるモードです。

シャッター優先AEはシャッタ-スピードを遅くして動きを表現するのか、逆に速くして被写体を写し止めるのかを決める時に使います。もう一つの使い方として、滝や水の流れを滑らかに表現したい時にも使われることが多いです。

このシャッタ-スピードを自分で自由に変えて撮影できるモードが「シャッター優先AE」になります。カメラの撮影モードダイヤルは「S」か「Sv」に合わせます。メーカーによって表示が違いますが、両方とも「シャッター優先AE」を意味します。

シャッター優先AEで絞り値を変えたい時はどうするの?

シャッター優先AEで絞り値を変えたい時も、ISO感度を変えることで絞り値を変えることができます。野鳥の飛翔シーンなどで、絞り値を小さくして背景のボケ量を大きくしたい時などですね。

F値を大きくしたい時は、ISO感度を上げる。
F値を小さくしたい時は、ISO感度を下げる。


露出を変えることで絞り値を変えることもできますが、写真の明るさが変わってしまうのであまりオススメできません。

マニュアル露出

「マニュアル露出」は、絞り値、シャッタ-スピード、ISO感度を自分で設定するモードです。

先に出てきた「絞り優先AE」と「シャッター優先AE」は露出をカメラで自動的に決めてくれていましたが、「マニュアル露出」は撮影者が設定した露出がそのまま反映されます。

マニュアル露出は、絞り値、シャッタ-スピードを決めてISO感度で露出を調整します。そのため「マニュアル露出」は、少し難しい撮影モードになるかもしれません。撮影に慣れるまでは、絞り優先AEかシャッタ-優先AE又はこれから出てくるプログラムオートで撮影したほうがいいでしょう。そして、撮影に慣れてきたら「マニュアル露出」にチャレンジしてきてください。きっと、カメラの奥深さが分かりますよ!!

マニュアル露出の撮影モードダイヤルは「M」に合わせて撮影します。

 プログラムオート

「プログラムオート」は、絞り値とシャッタ-スピードをカメラが自動的に決め、ISO感度を自分で決めるモードになります。

絞り値とシャッタ-スピードをカメラ任せで撮影することができるので、構図などに集中することができます。しかし、プログラムオートは自分の考えた設定と違ってしまう可能性があるので、背景をボカしたいとか明確な意図がある時は「絞り優先AE」にしたほうがいいかもしれません。

プログラムオートを使う時は、風景撮影など絞り値とシャッタ-スピードにそんな細かい設定が必要ない時がいいでしょう。

撮影モードダイヤルは、「P」に合わせて撮影します。

 オートモード

「オートモード」は、絞り値とシャッタ-スピード、ISO感度、露出の全てをカメラ任せで撮るモードです。全ての設定をカメラ任せで撮ることができるので、撮影者はシャッターボタンを押すだけで写真を撮ることができます。

オートモードは簡単に撮ることができる反面暗い場所での撮影ではISO感度が高くなってしまい、写真にノイズが発生してしまう可能性があります。また、背景のボケ具合や被写体の動きなど、自分の思い通りの結果にならないことが多いので、あまりオススメできない撮影モードと言えます。

オートモードは、初めてカメラを使う人が応急的に使うモードと言えるかもしれません。その証拠にミドルクラス以上の機種には、このオートモードは搭載されていないことが多いです。

撮影モードダイヤルは、「AUTO」に合わせて撮影します。また、他のモードより字の色が違う機種も多いです。

それではカメラを本格的に始めるとして、「マニュアル露出」で撮影しなければならないのでしょうか?答えはNO!!です。その理由は、下記の通りです。

  1. 撮影チャンスを逃してしまう可能性がある
  2. 「絞り優先AE」「シャッター優先AE」でも、自分の意図で撮ることができる
  3. 露出の決定が難しい

撮影チャンスを逃してしまう可能性がある

マニュアル露出は、絞り値、シャッタ-スピード、露出を自分で決めなければなりません。そのため、不意に訪れた瞬間の撮影では撮り逃がしてしまう可能性があります。仮に撮影できたとしても露出が暗くなったり、自分の意図と違う表現になってしまう可能性があります。

「絞り優先AE」「シャッター優先AE」でも、自分の意図で撮ることができる

「絞り優先AE」や「シャッター優先AE」で撮影しても、その特性をきちんと理解していれば、自分の意図した表現で撮ることができます。

絞り優先AEでは絞り値を、シャッタ-優先AEではシャッタ-スピードを設定すれば撮ることができるので、不意のシャッターチャンスにも強いと考えます。

露出の決定が難しい

マニュアル露出は、露出の決定が難しいと感じます。絞り値とシャッタ-スピードを設定すると、露出ゲージがプラスやマイナス方向に大きく動くことがあります。この状態で撮影しても、極端に明るい画像か暗い画像しか撮れないことになってしまいます。

露出ゲージが±0のところにあれば適正露出なのですが、ここに合わせるのに絞り値とシャッタ-スピードを何回も設定し直さなければなりません。そうなると先に述べた撮影チャンスを逃してしまうことにもなってしまいます。

マニュアル露出で撮影する時は、じっくりと設定を落とし込める時がオススメ

マニュアル露出は、慣れないと設定に時間がかかってしまいます。そのため、まずは風景撮影などじっくりと時間をかけて設定できる時がオススメです。たとえ失敗したとしても撮り直せばいいわけですから。動かない被写体は逃げませんしね。

色んなシーンで撮影していくと、だいだいの設定状況が分かってくると思います。それから動体撮影にもチャレンジしてみましょう。マニュアル露出は、露出を自分で決めることができる唯一のモードですからマスターすると便利です。

カメラの撮影モードについてまとめてみました。

  • 絞り優先AE・・絞り値は自分で設定、シャッタ-スピードはカメラが設定するモード
  • シャッター優先AE・・シャッタ-スピードは自分で設定、絞り値はカメラが設定するモード
  • マニュアル露出・・絞り値、シャッタ-スピード、ISO感度など全てを自分で設定するモード
  • プログラムオート・・絞り値とシャッタ-スピードはカメラで設定、ISO感度は自分で設定するモード
  • オートモード・・絞り値、シャッタ-スピード、露出、ISO感度全てをカメラが設定するモード

もう一度簡単に復習すると上記の通りです。マニュアル露出のみ全ての項目を自分で設定しますが、その他のモードでは半自動あるいはオールオートモードとなります。プロの方でも絞り優先AEやシャッター優先AEで撮影していますので、僕たちもガンガン半自動的モードで撮影しましょう。

自分の意図した表現で撮影するためには、それぞれの撮影モードをしっかりと理解しておく必要があります。慣れれば簡単に撮影することができるので、しっかりと理解して撮影に挑みましょう。

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この記事を書いた人

長野県松本市在住のサラリーマンです。
松本市内を中心にカメラを持って被写体を求めて彷徨っています。
ビギカメラでは、カメラや社会・経済など気になる情報を発信していきます。

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