ペンタックスのK-3 MarkⅢで野鳥を撮影していましたが、もっと野鳥を大きく撮影したいと思いフィールドスコープを購入してスマスコというシステムで野鳥撮影にチャレンジしていました。
スマスコで野鳥を大きく写せるようになったのですが、風景や花などの撮影は難しいというか無理だと気がついてしまいました。やっぱりレンズ交換式の一眼カメラが必要だと感じ、購入を検討し始めました。
そこで候補に上がったのが、同じ価格帯のフルサイズセンサーを搭載したミラ-レスカメラのニコンZ6ⅡとキヤノンのEOS R8です。インターネットで比較レビューなど探しましたが、この両機種を比較した記事が少なかったので、ここでスペックなどを比較して、どちらの機種がいいのか考えてみたいと思います。
Z6ⅡとEOS R8のスペック比較
それでは、ニコンZ6ⅡとキヤノンのEOS R8のスペックを比較してみましょう。
ニコン Z6Ⅱ | キヤノン EOS R8 | |
有効画素数 | 2450万画素 | 約2420万画素 |
撮像素子 | フルサイズ | フルサイズ |
手ブレ補正 | ボディ内手ブレ補正、5軸 | レンズに依存 |
記録媒体 | SDメモリーカード、SDHCメモリーカード (UHS-Ⅱ規格に対応) | CFexpressカード(TypeB)、SQDカードSD/SDHC/SDXCメモリーカード (UHS-Ⅱ規格に対応) |
ダブルスロット | 〇 | × |
ファインダー | 0.5型、約369万ドット | 0.39型、約236万ドット |
視野率 | 約100% | 約100% |
倍率 | 約0.8倍 | 約0.7倍 |
シャッタースピード | 1/8000秒~30秒 | 1/4000秒~30秒 |
連続撮影 (メカニカルシャッター) | 最高約14コマ/秒 | 最高約6コマ/秒 |
フォーカスポイント | 273点 | 最大4897 |
検出範囲 | -4.5~19EV | -6.5~21EV |
ISO感度 | 100~51200 | 100~102400 |
液晶モニター | 3.2型、約210万ドット | 3.0型、約162万ドット |
Wi-Fi | 〇 | 〇 |
Bluetooth | 〇 | 〇 |
撮影可能枚数 | 約340枚 | 最高約220枚 |
寸法(幅x高さx奥行) | 約134×100.5×69.5mm | 約132.5×86.1x70mm |
質量 | 約705g | 約461g |
価格 | 約25万円 | 約23万円 |
スペックを比較して、大きく優位性があるものを青色で示しています。それでは、細かく見ていきましょう。
手ブレ補正
Z6IIには、5軸ボディ内手ブレ補正が搭載されています。そのため、手ブレ補正の無いレンズでも手ブレを気にすることなく安心して使うことができます。
一方のR8にはボディ内手ブレ補正は搭載されてなく、レンズに依存しています。手ブレ補正の無いレンズだと、三脚の使用などブレに対する対策が必要になります。
ボディ内手ブレ補正が主流になっている今、ボディ内手ブレ補正が搭載されているZ6 IIに軍配が上がります。
記録媒体、スロット
Z6ⅡはCFexpressカード(TypeB)もしくはSQDカードとSDカード(UHS-Ⅱ対応)のダブルスロットであるのに対し、R8はSDカード(UHS-Ⅱ対応)のみのシングルスロットになります。
連写を多用する人は、書込み速度の速いCFexpressカード対応のZ6Ⅱの方がストレスが無いかもしれません。また、ダブルスロットであることもZ6Ⅱが優位です。もし、CFexpressカードが故障したとしても、SDカードで記録することができます。
連続撮影
連写性能を現す連続撮影は、Z6Ⅱが拡張で約14コマ/秒でR8は最高約6コマ/秒です。これはメカニカルシャッター使用時ですが、電子シャッター使用時は、R8は約40コマ/秒という凄まじい連写性能を発揮することができます。
メカニカルシャッター使用時はZ6Ⅱが優位ですが、メカニカルシャッター使用時はR8が優位になります。これは好みの問題になってくるので、どちらのシャッターを使うかで優位性が変わってくるでしょう。注意しなければならないのが、電子シャッターで動体を連写をする時は歪みが発生することです。
この項目は、使用シーンによって変わるので、引き分けとします。
ファインダー
Z6Ⅱが 0.5型、約369万ドットであるのに対して、R8は0.39型、約236万ドットになります。
Z6Ⅱの方が見やすいファインダーと言えるでしょう。Zシリーズのファインダーは見やすいことで定評があり、特にZ6Ⅱのファインダーは、光学ファインダーみたいな見えやすさです。
ファインダーの見えやすさもZ6Ⅱに軍配が上がります。
シャッタースピード
シャッタースピードも両機種で大きな違いがあります。
Z6Ⅱが高速側のシャッタースピードが1/8000秒で、R8が1/4000秒です。この違いは大きく、晴れた日中など明るい場所での撮影で、絞りをより開けて撮影できることを意味します。
シャッタースピードもZ6Ⅱの方がスペック上は上回っています。
フォーカスポイント
フォーカスポイントも大きな違いがあります。
Z6Ⅱは273点でR8は4897点です。(静止画の場合)約18倍もの差があり、R8の方がより多くの位置でピント合わせを行うことができます。構図の自由度が高いのもR8です。
夜景など暗い場所で撮影する時は、R8の方がオートフォーカスの性能が高いです。
ISO感度
Z6ⅡはISO100~51200。一方のR8はISO100~102400です。R8の方が1段高感度に強くなっています。
夜景など暗い場所で手持ち撮影をする事が多いなら、高感度に強いR8がオススメです。ISO感度を上げることで、シャッタースピードを稼ぐことができます。
液晶モニター
Z6Ⅱは 3.2型、約210万ドットでR8は3.0型、約162万ドットです。Z6Ⅱの方がモニターが少し大きく、解像感も上になります。とは言っても大きな差ではないので、あまり気にしなくてもいいかもしれません。
撮影した画像を頻繫に確認する人は、見やすい液晶モニターのZ6Ⅱがいいです。
撮影可能枚数
撮影可能枚数は、バッテリーが満充電の時に何枚撮影すれば充電がゼロになるかの目安の枚数です。ここではファインダー撮影をした時の枚数を記しています。
Z6Ⅱの撮影可能枚数は約340枚で、R8は約220枚です。スペック上はZ6Ⅱの方が上ですが、撮影環境によっても変わるため一概にZ6Ⅱが優位とは言えないかもしれません。
一つの目安としてZ6Ⅱの方が、撮影可能枚数が多いんだなぁと覚えておきましょう。
本体寸法、質量
カメラ本体の寸法と質量になります。Z6Ⅱは約134×100.5×69.5mmで質量約705g、R8は 約132.5×86.1x70mmで質量約461gとなります。R8の方が寸法が小さく、質量も200g以上軽くなっています。
これはR8にボディ内手ブレ補正が搭載されていないのが大きな要因かなと思います。
少しでもカメラ本体が小さくて軽い方がいいという人は、R8の方がいいでしょう。携帯性が良いのはR8です。
Z6ⅡとR8はどちらがオススメなのか?
価格コムで見た価格はZ6Ⅱが約25万円、R8が約23万円とR8の方が2万円ほど安くなっています。しかし、総合的なスペックを見ると2万円の差は感じられません。なので、僕はZ6Ⅱをオススメします。その理由は、下記の通りです。
- ボディ内手ブレ補正が搭載されている
- CFexpressカードが使える
- ダブルスロットである
- ファインダーがみやすい
- 液晶モニターも見やすい
ボディ内手ブレ補正が搭載されていてCFexpressカード対応のダブルスロットだでけでも2万円の差は帳消しになります。そして、ファインダーが光学ファインダー並みに見やすいのもオススメな理由です。
EOS R8をオススメする人
- 4897点のフォーカスポイントで撮影したい人
- 暗い場所での撮影が多い人
- 電子シャッターの連写を体験したい人
- 携帯性を重視する人
また、カメラ本体が小さくて軽いので、携帯性を重視する人にはいいでしょう。Z6Ⅱより200g以上軽いです。
まとめ
ニコンZ6ⅡとキヤノンのEOS R8のスペックを比較してどちらがオススメなのかまとめてみました。ほぼ同じ価格帯ですので、迷う方も多いと思います。
結論から言うとZ6Ⅱの方が総合的に見て上だと思います。僕は両機種を比較してZ6Ⅱを購入しました。ただ、R8も高感度に強いなど優れた面があります。また、キヤノンのLレンズも使えるという憧れもありました。
この記事では両機種のスペックを比較していますので、それを参考に検討してみてください。自分の撮影スタイルなどを吟味して考えていただければ嬉しいです。